湖北の誇り

27年前に湖北の地に移りクリニックを開業しましたが、開業当初に忘れられない思い出があります。

既にその方は鬼籍に入られましたが、当時は60代だったと思います。診察の際に「先生、湖北に移ってこられたのであれば、小谷城、浅井三代、賤ケ岳七本槍はこの地の誇りだから、知っておくにこしたことはない」と言われたことがあります。歴史は以前から少し興味があったので、そのお話を伺ってから、小谷城や浅井三代、姉川の合戦、賤ケ岳合戦やそれにまつわる史跡などを時間をみて訪れました。

それからも診療の現場で、それらの話題が出たことは数知れず。小谷城、浅井三代、賤ケ岳七本槍は、まさに湖北人のプライドであり、未来へ語り継ぐべき郷土の宝なのかと実感しました。

小谷城は、湖北に住む人々にとって単なる史跡ではなく、郷土の精神を映す象徴で、浅井三代の歴史、彼らの家族や家臣を思う義の心、そして戦国の荒波に立ち向かった気概は、現在もこの地に息づいているのかと感じられました。また、賤ケ岳七本槍の勇名は、湖北が幾多の勇将を育んだ土地であることを物語るものかと実感することが出来ました。

現在長浜は黒壁を中心に観光地として知られていますが、小谷城や浅井三代、賤ケ岳の歴史、さらに北国街道や北国往還も、湖北の歩みを伝える重要な観光資源であると考えます。

これらを結びつけて発信することで、長浜を単なる町歩きの地にとどめず、戦国の記憶と街道文化が重なる深い魅力を持つ地域として、より広く注目される可能性があると考えています。

市立湖北病院に対する私の考え(2)

今回は湖北病院の建設が進まない事態について、その原因をお金の話を元に進めたいと思います。

現在、湖北病院の建て替え・増改築予算は、長浜市の資料から次の通りです。

項目内容
現在の病床数140床
建て替え後の病床数120床に縮小予定
新病院棟の延床面積約9,000㎡、設計資料では最大9,232㎡
既存棟改修約5,400㎡
敷地面積48,358㎡
病院建て替えの概算事業費約101.8億円(税込)
老健「やすらぎの里」整備約15.3億円(税込)
直近の全体概算総事業費約117.1億円(税込)

2024年の基本計画では、4階建て延べ約9,000㎡とされています。なお、現在の本館は延べ11,769㎡です。更に、2025年のプロポーザル設計記事では、新棟4階建て延べ9,232㎡で概算総事業費は117.1億円(税込)とされています。

これは実際に施設建設に関わった者からみれば少々割高な印象を受けると思います。

勿論、費用の妥当性は内装などにより大きく異なりますが、一般的に医療介護施設が建物建設時に借入を起こす福祉医療機構(WAM)の資料を根拠に2024年時点で大まかには、建物本体の建設費だけで次の表の内容程度です。

施設前提単価計算概算建設費
120床の病院約2,565.6万円/床2,565.6万円 ×120床約30.8億円
80床の介護老人保健施設相当約1,743.5万円/床1,743.5万円 × 80床約13.9億円

(福祉医療機構(WAM)の2024年度調査で、病院は平米単価44.2万円、1床あたり58.0㎡、1床あたり建設費2,565.6万円。老健は参考値ですが、平米単価41.1万円、1床あたり42.4㎡、1床あたり建設費1,743.5万円とされています。)

これは新築の建築工事費ベースの粗い目安で、実際の総事業費は、これに設計監理費、医療機器・什器、厨房・リネン設備、外構、造成、解体、仮設、消費税、物価上昇予備費などが乗り、ざっくり次のような感じになります。

施設建物本体の目安総事業費のざっくり感
120床病院約31億円39〜52億円程度
80床介護施設約14億円17〜23億円程度

湖北病院のように一般・地域包括・療養の混合型で、過度に高度急性期設備を持たない前提であれば、総事業費で60〜75億円程度まで見ておくと現実的だと思われます。

これには取り壊し費用が含まれていません。これも公表されているデータを元に算出すると、延床面積・構造・アスベスト・地下躯体・医療設備残置で大きく変わりますが、粗いレンジで出します。大まかには、140床の病院の取り壊し費用は2.5億〜4億円程度を見ておくのが現実的です。また、介護施設の解体は80床程度であれば1.5億~2億円程度とされています。

実例として、旧和泉市立病院の解体工事では、延床約15,963㎡相当で落札金額が5億7,638万円でしたので、取り壊しに5億程度と考えれば大きな差はないはずです。

設計図面などはみていませんが、あくまで公表されているデータをもとに考えれば80億円あれば病院の建て替えは可能とみます。これが2024年データで、それ以降物価高騰で15-20%程度上昇いているとのことなので、90-95億円程度あれば建て替えは可能であるとデータからは読み取れます。

また、設計も4階建てになっていますが、施設は平屋が建設費の面でもランニングコストの面でも優れているので、周辺に広い土地のある湖北病院であれば、低層建設も十分に可能かと思われます。

現状、予算不足で建てられないというのであれば、建設コストを見直し、竣工後のランニングコストを抑える方法を検討して、現在出せる費用に近づけて早く建設に取り掛かるのが現実的です。放置すればするほど資材・燃料・作業員確保等にかかるコストは急増し、どんなに工夫しても建てられない状況に追い込まれるのではないでしょうか。

一般家庭では車を買う時予算がなければグレードを落とす、車種を替えるのは普通のことです。

病院・介護施設という機能が維持されれば、現実的に建て替えが早く進められる方法を模索すべきと考えます。

市立湖北病院に対する私の考え(1)

市立湖北病院(公称140床:一般48床・地域包括ケア35床・療養57床、隣接する介護老人保健施設湖北やすらぎの里:84床、通所定員:10名)の建て替えが進みません。

その理由は「財源不足」ということですが、今まで医療機関を運営し、介護施設を建設した経験からすれば「何故?」という思いです。

実際湖北病院は長浜市北部地域の救急初期治療や高齢者医療・介護の「要」で、なくてはならない医療機関です。

もし、湖北病院がなくなれば、木之本以北で事故や急病があれば搬送が現在より20分以上余分にかかり、2次治療の開始が遅れが「助かる命が助からない」ことになりかねません。

また、木之本や余呉町の山間部の診療所は湖北病院が医師を派遣しており、現在は金居原、杉野、中河内などがこれにあたります。旧伊香郡域では、個人の開業は2015年を最後に10年以上なく、人口背景を考えれば、新規の個人開業については期待が出来ないのが事実です。(令和8年3月現在、旧伊香郡域の人口は20,935人で人口密度は約55人/km2、これは旧長浜市の人口密度1315人/km2のわずか20分の1に過ぎません。)

これらの点を踏まえても、湖北病院はこれからも長浜市北部の重要な医療機関であり、老朽化を放置するのではなく、早急に建て替えを進めないとなりません

(次回は建て替えに関わるお金について、「本当に財源不足なのか?」考えてみたいと思います。)

ホームページ・後援会登録サイトの公開について

このたび、私、さたけてるゆきの想いをお伝えするホームページと、後援会登録ページを公開しました。

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また、活動を応援してくださる皆さまに向けて、後援会登録ページもご用意しました。
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今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。