公開質問状に関しての回答-Fact情報追加により、回答の一部を追記します
昨日「すみつなぐ高時川」という団体から大型風力発電計画についての意見を求められたため回答させていただきましたが、その後フォローワーの方から私が昨日調べきれなかった事実の追加があったため、同回答の一部を加筆修正します。
Fact1 本年4月末までに長浜でGPIが3回にわたり説明会を実施し、発電計画を見直し風力発電を19基に縮小する案を提示
Fact2 2024年度中にGPIが旧ベルク余呉スキー場跡地周辺の土砂対策工事を完了させていたこと
上記2つのFactを追加した上で昨日の意見の一部加筆を行います。
── 「発電機を半分に減らしたから安全」は本当か?
長浜市の北部山間部(高時川の上流エリア)で進められている巨大風力発電計画について、昨日のファクトに追加情報があるため、加筆したいと思います。
計画している企業(GPI)は、住民説明会で「風車を当初の38基から19基へと半分に減らします」と発表しました。一見すると「住民の心配に配慮して規模を小さくしてくれた」ようにも見えますが、本当にそうなのでしょうか?
そこで、私たちが知っておくべき、3つの大きな疑問を整理しました。
①山が削られるのは変わりはありません。発生が予想されるリスクは、本当に「半分」になるのでしょうか?
企業側は、旧余呉ベルクスキー場跡地などの土砂工事が完了したと報告しています。しかし、土砂工事後のリスクのアセスメントが公表されていないため、風車の数が半分になったからといって、土砂崩れや濁水のリスクが半分になると言いきれません。
風車を建設するために、巨大な部品(風車の羽)を運ぶ道路を山肌に何キロも設置する必要があります。急な斜面を一度削れば、豪雨で土砂が下流へ流れ出す危険性は残り続けます。
「本当に土砂は流れ出ないのか」について、科学的なデータが現状では不十分です。
②住民に不安を強いる割に、発電電力はこれだけしか作れないのか?
地球温暖化対策(ゼロカーボン)は大切です。しかし、今回の計画変更によって、発電量も大幅に減ることになりました。誤解のないよう説明しますが、風力発電は、風が吹かないと発電できません。
データで示されている日本の陸上風力発電量は、1年を通して見ると「実質的にカタログ値の20~25%程度」しか発電できません。
今回の19基という規模では、実際に使える電気は約2万5000キロワット程度にとどまると計算されます。これは一般家庭の消費電力でいえば54,000世帯程度に相当する量だそうです。つまり、この程度の発電量では基幹電源にはなり得ず、地域的・補完的な電源規模にしかなりません。
豊かな自然環境を壊し、下流の安全を脅かしてまで手に入れたい発電量として、本当に見合うだけの価値があるのかどうか下流で暮らす住民も含めた全市的な議論が必要なのではないでしょうか?
③万が一、災害やアユへ被害が起きたら誰が責任を取るのか?
高時川の下流には、私たちの暮らしがあり、滋賀県の宝である「アユ」の貴重な産卵場もあります。もし今後、大雨などで土砂が流れ出し、川が濁ってアユが全滅したり、災害が起きたりしたとき、企業はどこまで責任を持って補償するのでしょうか。
行政や企業がトラブルに見舞われた時にかならず使うワード「想定外」は、今までの計画の経緯から考えても、今回の開発については認められないでしょう。
「想定外の大雨(自然災害)だったから、会社のせいではない」と逃げられれば、その尻拭いは税金に頼ることになります。このようなことがないよう、将来にわたっての責任の期間、責任の範囲をGPIは事前に明確にする必要があるでしょう。
(結論)私たちが求めるべきこと:上流の問題は、長浜市全体の問題
山の上で起きることは、川を通じて必ず下流の街や琵琶湖へとつながっています。
しかしながら、未だにこの問題は長浜市全域で認知されている訳ではありません。行政はこの問題を全住民へ周知徹底した上で、GPIと行政は長浜市全体を対象とした、もっと丁寧でオープンな説明会が必要です。
メリットとリスクのバランスをみんなでしっかりと見極める必要があります。
